帰ってきたら親父もかーちゃんも俺のこと覚えてなかった……そういえば都市伝説でヒーローは誰の記憶からも消えて誕生するとか聞いたことあるな……それか？
テツと純弥は覚えてたけどあれはヒーローになったのが同時だったから……？
うーんともかく住むところがないぞ……
でもコレクションとかは置きっぱだし金も稼ぐなら元から手伝ってるラーメン屋で働くほうがいいよな……
そうだ！
「いらっしゃいませー！」
「おやっさん！最近いそがしくないか？」
「おう、さっき家に入ろうとした奴か、そうなんだよ人が足りないくらい忙しいんだ」
「俺を雇う隙ないかなぁ？今住んでるとこ取り壊しになることになってさあ～外に住み込みでもって貼り紙貼ってあるの見たんだよ！」
「おめーを？うーん……」
「あ！住み込みで働かせてくれたら家賃も払わせてくれ！ラーメン屋でのバイト経験もある！」
「部屋もあるっちゃあるんだがアニメかなんかの人形があって気持ち悪いかもしれんぞ？」
「大丈夫！俺アニメとか大好きだから！(俺のコレクションだし)(親父、気持ち悪いっていうな)」
「うーん……」
「頼むよおやっさん！ここのラーメン大好きなんだ！技盗んで一人立ちとかしないからさ！」
「うちのラーメンはそこまですごくねーよ！がはは！とりあえずかーちゃんに相談かな」
う、うーんかーちゃんか……親父を言いくるめたらと思ったけど……うーん
「聞こえてたよ！」
「かーちゃん！」
「うちは子供いないからアニメとか置くひといないのになぜかしらね、あの部屋を見ると悲しくもあり懐かしさがあるのよ」
「奥さん！その部屋大事にするからさ！住み込みで働かせてくださあい！俺を実の息子だと思ってコキ使うなりしていいから！」
「あんた……どうするの…？」
「ん？うーん…」
「わかった！家賃もだがうちは忙しいぞ！？やすいはやいうまいが一番だからな！」
「まじで！？やったあ！ありがとうおやっさん！」
「息子ねぇ……」
「あの、お願いがひとつだけ……」
「なあに？」
「二人のこと、とーちゃんとかーちゃんて呼んでいいかな……」
「なんだそりゃ……そんなお願いかぁ？じゃあお前の名前は？」
「あかふ……じゃなくてせきしょくもず！！」
もずくんのおうち奪還作戦です
ヒーローになったら物とか部屋とかどうなるかわからんけど人子のときと同じく残っているのではという設定です
