創作企画【世界に正義と絆の未来を】の小説です、キャラクターお借りしています
「病める時も健やかなる時も愛し合うことを誓いますか?」
大人になったらしっかりして適齢期が来たら結婚をするようなものだと漠然と思い込んでいたがどうやらそうではないらしい
「高瀬くん結婚おめでとう」
「晴紀おめっと〜」
「高瀬さんおめでとうございます!」
「ありがとう!ジェームズ、イッセ、賢吾、来てくれてよかったよ」
「まー14106全員出席させるために頑張ったね、俺」
「珍しくやる気出してくれたね、さすが社長というかいつもこれだといいんだけど」
「社長、祭り好きだからなぁ」
「まぁ本人達には一生に一度か二度かもしれないイベントだからな」
「おい!結婚式で何言ってんだよ」
「マイペースすぎるよ〜」
「さーせん」
今日は14106創設スタッフ高瀬さんの結婚式、俺は14106メンバーじゃないけどよく出入りしていて高瀬さんもうちの古着屋の常連さんだ、めでたい
「イッセはともかくジェームズも賢吾もそろそろ結婚とかどうだ〜?」
「僕はイッセの子守に忙しくて女性には申し訳ないよ」
「え?結婚ですか、いや相手〜…いないしできないっすね」
「は?」「えっ」
と同時にイッセとジェームズから視線が集まる
俺なんか変なこと、、、、言った?
「本人がこれだと難しいよね」
「ここの凄いところは相手も自覚してないんだよなぁ」
とため息混じりに言われた
そんなこと言われてもなぁ
「これ…どう違う…の?」
「素材とか、太さでしょ、重さに、先端のチップってやつで叩き心地が変わるんだよ、ほら和太鼓のバチみたいに細くないやつとか〜こう丸いぽっちみたいのでシンバルの鳴りが変わったりね」
「紅茶やコーヒーの茶葉や豆とか豆の挽き方と似てるかな」
「そうかも!準備がスティックや機材を揃えて、飲むときは演奏かな!」
今日は弘さんとお出かけ、ちょっと寄る!とついてきたのは楽器屋さん、私には縁がなくて弘さんのドラムスティック選びと違いが全くわからず、振り回しやすいぼっこが並んでるとしか思えない…
「お待たせ!じゃあ行こうか!向かいのビルの2階だっけ?」
「そうそう〜行きましょう!」
「おいし〜!」
「このパンケーキの生地さいっこう!」
メインイベントは新しいカフェの偵察、、、もといカフェ巡り!たまには自分の作ったものじゃないカフェスイーツを食べたいので弘さんを引っ張ってきてデートしている
「このガトーショコラ濃密なのに重たくないや…どう作ってるんだろう」
「前もカフェでガトーショコラ食べてたよねー好きなの?」
「好き〜最初は幼馴染みに差し入れしてて味見するたびに好きになっていったというか、不可抗力?かな!」
「あれだ!賢吾くんだ、幼馴染みかぁ、まだ仲良しだもんね、閉店してからくるんでしょ?」
「うん、木曜日は仕事終わりに寄ってくれるんだ、紅茶とまかない出すの、私もちょっとつまみ食いしてる」
「はぁー幼馴染みでもそこまで普通やらないしやってくれないよね、ほんと仲良い」
「そんなことないよ!普通だよ!」
「それは碧ちゃんの中での普通だよ!他からみたら…その…特別だと思うな…」
「特別かなあ〜、賢吾のお土産にガトーショコラテイクアウトしようかな」
「(碧ちゃん…そういうとこ〜〜〜)」
「新郎のご友人であります、皇様、ボールドウィン様、赤藤様によるバンド演奏です」
(あの人たちこれやりたくて休み取ったのか…)
「高瀬さんご夫妻と御来場の皆様にも大事な人を、恋を、そして愛を!」
「やらせていただきます、モンパチの小さな恋のうた」
イッセがベースボーカル、百舌がギター、ジェームズがドラム、モンパチとは懐かしいしいいチョイスだなと思いながら聞いていたら歌詞がちょっと沁みた
あなたにとって大事な人ほどすぐそばにいるの
元カノを思い出して、いやないわってなって、仕事関係やお客さんを思い出して違うよなあってそしてやっと、近すぎて見えない君を、思い出したよ
はっとしたところで当の本人からメールが来た
[シンディってカフェ知ってる?そこのガトーショコラ買ったの!食べて欲しいくらい美味しいから今日会える?]
ふふ、と笑ってしまった、ああそうか俺は碧の存在が近すぎて見えなくて意識してなくて、でもじゃあもし碧が見えなかったからって他の男に取られたら?俺はどうする?
我慢ならねえよな、反抗するよな、まるで 俺の隣に碧がいなきゃいけない決まりがあるくらい、それくらい当たり前なのを何処の馬の骨かわからないやつに壊されてたまるかよ
イッセもジェームズも俺が気づくまでみててくれたんだなあと思いつつイッセは冷やかしてきていたことを思い出しステージを睨んだ
イッセはもちろん気づかず別の曲を演奏していた
[大丈夫、結婚式の後二次会とかあるみたいだけど適当なところで帰るわ、店でいい?]
[オッケー!お休みにしてるけど夜入り口の鍵開けてまってるね]
「賢吾来れるって、結婚式行ってるみたい」
「結婚式か〜アタシらの歳になると結婚も遠くない未来のはなしだよねえー」
「そうー全然知り合いじゃない中学の同級生が結婚したとか聞くもん」
「それはあまり必要のない情報だね…」
「ほんとにね…知らない人の結婚情報…芸能人の方がまだマシ…」
カランカラーン
「いらっしゃい!お疲れ!」
店の入り口のベルが鳴って幼馴染を出迎える、いつもの風景である
「サンキュー、酒飲んだから普通の水とか頼むわ、ほいバームクーヘン」
「ガトーショコラとバームクーヘンのトレードだね、水持ってくる、準備しといたから食べてい…どうしたの?じっと見て…」
「いや…あのさ…」
「俺ずっと前から俺自身が気づかないくらいお前…碧のこと好きだわ」
「一緒にいすぎてさ、気づくのにすげーかかっちゃったけど碧のことが好きだ、大好きだ、世界のどの女の子よりも大事で愛おしいよ」
「ナナナナナナ何言ってんの!?よ、酔ってるからって変なこと言わないでよ!!!!」
「俺が酒強いの知ってるだろうが本気だよ」
「Awsdcfvg亜qsw3絵d4r5ft6y7ウイおp「bhnjmk、l。」
「バグるな、これが信用できないなら明日の朝も次の日もおんなじこと言ってやるけど」
「いいいいいいい言わないでいいです!!!!!!!」
それは碧ちゃんの中での普通だよ!他からみたら…その…特別だと思うな…
「あのね…料理作ってるとこれ賢吾すきかなとかケーキ食べてると賢吾にも食べさせたいなとかすぐ賢吾のこと考えてる時があるの、でも賢吾の言葉だと私の好きは少なすぎてきっと合わなくて返せないよ……」
碧の目から涙がポロポロ零れていた
賢吾は碧を抱き寄せた
「返すとかじゃないだろ、俺が愛していたらお前がそばにいる、それだけで俺は幸せだよ」
碧はもっと泣いてしまった
「賢吾、ありがとう、私、からも」
碧は賢吾に抱きつき返して
「ずっとそばにいて、美味しいもの作るから…食べて楽しく過ごそうね」